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「にほんの色ふうけい 春の丘」の誕生まで

~青森の工房でたどる、ものづくり~

津軽びいどろの中でも、日本の原風景を表現した人気シリーズ「にほんの色ふうけい」。
その繊細な色合いとやわらかな表情は、どのようにして生まれているのでしょうか。

舞台は青森市に工房を構える北洋硝子。
そこには1500℃の坩堝と向き合う職人たちがいます。

本特集では、「にほんの色ふうけい 春の丘」がどのように生まれているのか、その舞台裏をたどります。

情緒溢れる日本の美しい風景の色合いを、多彩な色ガラスで表現した人気シリーズ。

新色「春の丘」は、暖かな陽ざしを浴びて春の花が咲きほこる風景を表現いたしました。

その繊細な色合いは、すべて職人の経験と感覚に支えられています。

遠心力を用いた技法

― スピン成形 ―

タンブラーや盃に用いられるのが「スピン成形」。

溶けたガラスを金型に落とし、高速で回転させることで、遠心力によって均一に広げていきます。

一見すると機械的な工程ですが、わずかなタイミングの違いが、厚みや色の表情を左右します。

職人同士で声を掛け合いながら、呼吸を合わせて理想のかたちへと導いていきます。


水蒸気の力を活用した技法

― ピンブロー ―

愛らしいフォルムの一輪挿しは、「ピンブロー」と呼ばれる技法でつくられます。

ガラス玉にピンで穴を開け、水で濡らした新聞紙を差し入れて水蒸気で膨らませます。

「形は均一に、でも模様は個性豊かに。お客さまの手元にどの商品が届いても「津軽びいどろって綺麗だな」と感じていただけるSSランクの商品を作り続けたいです。」

そのように職人は語ります。

津軽びいどろ にほんの色 ふうけい 一輪挿し 春の丘 手のひらサイズのガラス花瓶

小さな彩り

― 箸置きづくり ―

溶けたガラスを適量棹にとり、箸を置くくぼみをつけ、ひとつずつ丁寧に整えていきます。

「色ガラスは焼き時間が長すぎると色が抜けてしまいます。火から出すタイミングの見極めにはいつも気を付けています。」

箸置きづくりには、小さいからこその繊細な技術が求められます。

青森の地で描かれる「にほんの色ふうけい」

青森の地で生まれる「にほんの色ふうけい 春の丘」。

厳しい寒さと雪の季節がある青森だからこそ、その先の優しく暖かな春の風景をより一層豊かに表現します。

1500℃の坩堝の前で、ガラスをかたちにしていく。
それは単なる製造工程ではなく、「ふうけい」をうつわに映すための繊細な仕事です。

「ハンドメイドだけど、機械に勝つ均一さを。」

手づくりならではの温かさを込めつつも、どの商品も均一に作り上げることを目標にしていると職人は語ります。

うつわの背景にあるものづくりと職人の想いを、ぜひ感じていただければ幸いです。

ものづくりのそばで、もう少し

職人にきいた、青森の好きなところ

「春夏秋冬。

同じ場所に立っていても、季節が巡るたびに景色がまるで違って見えるところ。

そして、その季節ごとに人が集う行事や催しがあるところ。」

「海の幸も、山の恵みも豊かで、食べものがおいしいところ。」

「大きな自然がすぐそばにあるところ。

自然とともに暮らしていることを感じられます。」

筆者の小さな気づき

ピンクのシモは、熱を通す前は白い。

シモとは、色ガラスを小さく砕いたもの。

窯の前で目にしたときは、完成したうつわとは異なる色であることに驚きました。

1500℃の炎をくぐり、成形されていく中で完成される優しい春のピンク色。

その色は、最初から存在するのではなく、熱と時間を経て、生まれてくるものなのだと知りました。